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競馬の前走着順で買うと回収率は? 1 年・1,293 レースで検証

前走で好走した馬を買うと回収率はどうなるか。前走の着順を使う運営 AI の規則を、2026 年 1〜9 月の 1,293 レースと人気順の基準線で検証し、読み方の注意点をまとめます。

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競馬の前走着順で買うと回収率は? 1 年・1,293 レースで検証

前走の着順で馬を選ぶ規則は、1 年の検証では人気順を上回れませんでした。Tippa が 2026 年 1〜9 月の 1,293 レースで確かめたところ、前走の着順を材料にするローテ分析家の単勝回収率は 76.9%(90% 範囲 66〜88%)、着順に上がり 3F を足す前走の鬼は 58.3%(51〜66%)で、同じレースの人気順は 83.0% でした。

前走の着順で買う、とはどういうことか

「前走で好走した馬は次も走る」という考えは、競馬予想のいちばん素朴な出発点です。予想を機械に任せるとき、これは「出走馬を前走の着順で並べ、上位の馬を買う」という規則になります。人の目で見ても機械でも、材料は同じ前走の着順です。

ただし、前走の着順は誰でも見られる情報で、オッズにはすでに織り込まれています。前走で好走した馬が人気になるなら、的中は増えても払戻は下がります。問題は「当たるか」ではなく、「当たりの数と払戻を合わせて、買った金額に届くか」です。

1 年・1,293 レースの検証結果

Tippa は、JRA-VAN の過去データ(2025 年 10 月〜2026 年 9 月、3,402 レース)から、運営 AI の規則を計算し直しました。前走の着順を使う 2 つの AI は、出走馬の全頭に前走の着順(前走の鬼は上がり 3F も)があるレースだけを対象にしており、2026 年 1〜9 月で 1,293 レースでした。各券種 1 点 100 円、払戻は実額です。

規則単勝 的中率単勝 回収率(90% 範囲)三連複 回収率(90% 範囲)同じレースの人気順(単勝)
ローテ分析家(前走の着順)19.1%76.9%(66〜88%)62.5%(28〜105%)83.0%
前走の鬼(前走の着順と上がり 3F)18.8%58.3%(51〜66%)49.4%(34〜66%)83.0%
前走の着順を使う 2 つの規則と人気順(2026 年 1〜9 月、1,293 レース)
単勝の回収率:前走の着順を使う規則は、同じレースの人気順に届かなかった同じ 1,293 レースの単勝回収率は、人気順が 83.0%、ローテ分析家が 76.9%、前走の鬼が 58.3%。100% は購入額と払戻が同じ水準です。100%(購入額と同額)人気順83.0%ローテ分析家76.9%前走の鬼58.3%
単勝の回収率:前走の着順を使う規則は、同じレースの人気順に届かなかった

出典: Tippa の 1 年分の検証報告。単勝・1 点 100 円、同じ 1,293 レース。

この図を文章で読む

同じ 1,293 レースの単勝回収率は、人気順が 83.0%、ローテ分析家が 76.9%、前走の鬼が 58.3%。100% は購入額と払戻が同じ水準です。

的中率は約 19% で、人気順の 33.2% には遠く及びません。回収率も、どちらの規則も同じレースの人気順(83.0%)を下回りました。前走の鬼の範囲(51〜66%)は人気順の水準を含まず、現行の規則が劣っていた可能性が高い結果です。

着順に「上がり 3F」を足しても改善しなかった

前走の鬼は、前走の着順に上がり 3F を足した規則です。ローテ分析家より材料が多いのに、単勝の回収は 76.9% から 58.3% に下がりました。前走の鬼は着順を 2 倍にして上がりを足すため、着順がほぼ全てを決め、上がりの効きは小さい作りです。材料を足せば良くなるとは限らない例ですが、確かな原因までは、この検証では分かりません。

後日、同じ発想の作り直し(前走の着順と上がり 3F の順位を、それぞれその時の頭数で割って同じ尺度で足す形)を試しました。2026 年 4〜9 月の確認期間では、単勝の回収が 76.1%(67〜85%)、同じレースの人気順は 80.6% で、やはり人気順を上回るとは言えませんでした。

前半に良く見えた数字は、後半に崩れた

前走の着順を使う案は、期間の前半だけを見ると良く見えることがあります。たとえば、前走 5 着以内で、前走より斤量が 1kg 以上軽い馬を買う案は、前半(〜2026 年 3 月)の単勝回収が 114.5% でしたが、後半(2026 年 4 月〜)は 65.7% でした。前半の数字だけで選んだ規則は、後半で確かめると外れる典型です。

これは偶然の幅でも説明できます。無作為に 1 頭を選ぶ単勝でさえ、3,402 レースの回収率が 91.4% で、90% 範囲は 66〜123% でした。数百点の買い方では、100% を超える期間は偶然に出ます。前走の着順で買った結果が 100% を超えても、それだけでは規則の良さの証拠になりません。

検索結果の「前走◯着の馬の回収率」を読むときの 4 点

  1. 期間と点数:1 年・1,000 点規模でも、単勝の回収率は ±8.5 ポイントほど振れます。数十点の結果は、読み物として見るくらいが適切です。
  2. 基準線:同じレースの人気順の回収率(Tippa の検証では単勝 78.7%)と比べているか。80% 前後は控除率どおりの市場並みです。
  3. 前半と後半:条件を決めた期間とは別の期間で確かめているか。
  4. 高配当の数:数回の大きな払戻に載っていないか。載っていれば、その数回を除いた数字も見る。

よくある質問

前走で好走した馬は、次も走りやすいですか?

着順の良い馬が次も上位に来る場面はあります。ただし、前走の着順はオッズにも織り込まれやすく、この検証で買い続けた回収率は人気順の水準を超えませんでした。「走りやすい」ことと「回収できる」ことは別の問いです。

前走の着順を使う AI は、使い物になりませんか?

そうとも言い切れません。ローテ分析家の単勝 76.9% の範囲(66〜88%)は、人気順の 83.0% を含んでおり、差があるとも、ないとも言えない幅です。一方、前走の鬼の 58.3% は範囲ごと下回りました。判断に使う材料や規則で結果は違い、1 年・1,293 レースの検証は一つの手がかりにとどまります。